ホテル産業経営塾 第6回講義

講義テーマ  :  リスク・マネジメント
講   師  : 

三浦 雅生 氏
五木田・三浦法律事務所


三浦 雅生
講師


第6回講義 プレゼンテーション賞 受賞者
ヨコハマ グランド インターコンチネンタル ホテル  蒔田 裕司さん
(次点:  東京ディズニーランドホテル  佐藤 貞明さん)

【 講 義 内 容 】
タイトル: 
 「リスクマネジメント」
.
コンテンツ:
   旅館・ホテル営業に関わる法律
  1.法化社会とコンプライアンス

  2.旅館・ホテル営業に必要な法務基礎知識
   (1)契約自由の原則と約款取引
   (2)宿泊約款の位置付け(共通契約条項)
   (3)旅行会社との契約に基づく債務
   (4)旅館業法(旅館・ホテル営業の基本法)
   (5)電子消費契約法(約款規制、インターネット取引の特則)
   (6)景品表示法(広告表示の基本法)
   (7)個人情報保護法

  3.宿泊契約に基づくホテルの旅客に対する債務
   (1)客室・施設提供債務(約款9条、11条、14条)
    @満室の場合
    A景観の問題
    B関連施設の休業の問題
   (2)飲食物の提供債務(約款11条)
    @食中毒
    A異物混入の場合の製造物責任
   (3)各種サービス提供の債務
    @プライバシーの侵害(無断入室)
    A客室における宿泊客所有物の紛失・盗難
    B寄託物の滅失・毀損・盗難
    C駐車場内における盗難・事故
   (4)安全確保債務
    @施設の安全性の欠如
    A適切な案内表示の欠如

  4.旅行会社との契約に基づく債務
   (1)宿泊券契約
   (2)企画旅行契約に基づく送客と手配旅行契約に基づく送客

  5.旅館業法に基づくホテルの責務
   (1)宿泊客確認義務
   (2)飽くなき施設・サービス向上義務
   (3)宿泊契約締結義務

  6.電子消費者契約法による規制
   (1)契約取消権
    @不実告知
    A断定的判断の提供
    B不利益事実の不告知
   (2)消費者に著しく不利益な条項の突然無効の制度
    @故意又は過失に基づく責任を全部負わない旨の免責条項は無効
    A故意又は重大な過失に基づく責任の一部を負わない旨の
      免責条項は無効
   (3)取消料に一定の枠
   (4)電子消費者契約法による特則
    @契約の成立時期
    A事業者による「消費者の重大な過失」主張に対する制約

  7.景品表示法による規制
   (1)「優良誤認」・「有利誤認」等の誤認表示の禁止
   (2)「著しく」原理の意味
   (3)「効率」・「効用」表示に対する規制の強化

  8.個人情報保護法
   (1)個人情報の管理
   (2)個人情報の利用の制限

【 グループディスカッション テーマ 】

前提 甲野太郎氏が女性を同伴して宿泊している。

質問 (1)外線で、甲野花子と名乗る女性から、「主人につないで下さい、
      名前は 甲野太郎といいます」という電話が入った。甲野太郎氏
      の部屋につなぐ否かを含めて、どのように対応すべきか。
    (2)上記の場合に、 甲野花子が「子供が事故にあったので至急連絡
      がとりたい」と言った場合に対応は変わるか。
    (3)外線で、警視庁捜査2課と名乗る者から、「○月○日頃に、
      甲野太郎氏が泊まってうないか、同伴者がいればその者の
      名前を教えて欲しい」という依頼があった。どう対応すれば良いか。

 





Copyright(C) 2000-2003 The Japan Education Centre for the Hotel lndustry. All rights reserved.